矯正治療は、歯並び・かみ合わせの異常を根本から解決することができる歯科治療ですが、いくつかのリスクを伴います。今回はそんな矯正治療のリスクについてわかりやすく解説します。
最も標準的なワイヤー矯正は、歯列の表面に複雑な装置を固定することから、汚れがたまりやすく、虫歯・歯周病のリスクが上昇します。適切な方法でケアしなければ、お口の健康を害する恐れがあります。
過剰な矯正力を作用させると、歯茎や顎の骨、歯根が吸収することがあります。矯正力が適切であっても、重度の歯周病にかかると同様の症状が現れやすいです。
金属製のワイヤーおよびブラケットを使用した矯正法では、必ず金属アレルギーのリスクを伴います。矯正装置は、銀歯よりも金属アレルギーを発症しにくいですが、リスクは存在しているという点をご承知ください。
矯正治療は、顎の骨に埋まった歯を人為的に動かす処置です。それなりに強い力をかけるため、治療には痛みや不快感を伴うこともあります。ただ、痛みのピークは装置を装着した直後、あるいは調整してから数日間程度であり、次第に慣れていきます。
矯正装置は複雑な構造をとっており、何かの拍子に破損・脱落することがあります。その際は、できるだけ早く、修理してもらいましょう。装置に不具合が生じた状態で放置すると、歯や歯周組織に悪影響が生じます。さらには、治療期間が延長するリスクも発生します。
このように、矯正治療にはいくつかのリスクがありますのでご注意ください。いずれも適切な処置およびセルフケアを継続することで回避できます。このようなリスクがあるという点を知った上で治療に臨めば、より効率良く、安全に歯並びの矯正を行うことができます。